先日、日頃からお世話になっている士業の先生にお願いし、念願の「SUPフィッシング」に初挑戦してきました。
SUPとは “スタンドアップパドルボード” の略で、ボードの上に立ち、パドルを漕ぎながら海上を進み、釣りを楽しむアクティビティです。自らお願いしておきながら、SUPも釣り道具も一式持っていなかったため、今回は先生のご厚意に甘えて、すべてお借りしました。
以前から先生がされていることは知っていましたが、当時の私は「いつかやってみたいな」と思う程度で、特別な関心はありませんでした。
しかし最近になって、なぜか急に釣りへの情熱が再燃。
改めて考えてみると、釣りという趣味は「一人でも」「気軽に」「自然の中で」楽しめる点が、今の自分のライフスタイルにぴったり合っているのだと感じました。
さらに自己分析してみると、釣りに惹かれる理由は明確でした。
1. 魚が釣れた瞬間の達成感と、竿を振るだけでも感じられる没入感。
2. 自分で釣った魚をその日のうちに味わえるという喜び。
3. 早朝に出かけ、昼前には帰宅できる手軽さ。
4. 自然の中で心が静まり、思考が整理される時間。
5. そして、営業の仕事にも通じる“探求の面白さ”。
海の中は見えない世界。魚がどこにいて、何に食いつくのか――それを想像し、仮説を立てて挑む感覚は、まさにマーケティングや営業の仕事に通じるものがあります。
釣りで使うのはエサではなく、疑似餌(ルアー)。種類も多く、魚の状態や水深、天候によって食いつきがまったく変わります。釣れた瞬間、「仮説が当たった」という確かな“答え”が返ってくる――(こじつけかもしれませんが・・・)そんな感覚がたまらなく面白いのです。
幼い頃、家族に釣り好きが多く、週末にはよく海や川へ出かけていました。
今回の体験で、その頃の記憶がふと蘇り、「あの時のワクワクを、もう一度味わいたい」と感じたのかもしれません。
いざSUPで海へ漕ぎ出すと、そこには日常とはまったく違う世界が広がっていました。
足元をゆらめく小魚やクラゲ、遠くまで続く水平線。
自然の中で自分の力だけを頼りに進む感覚は、まるで「自分と向き合う時間」そのものでした。
海の上で、自分の意思で進む方向を決められる――その体験は、人生そのものを象徴しているようにも感じます。
“どの方向へ進むか”を決めるのは、自分自身なのだと改めて思いました。

私はゴルフも好きですが、どうしても長時間の拘束や移動が伴い、気分転換というより“イベント”になりがちです。
その点、釣りは時間の使い方が自由で、心身をリセットするにはちょうど良い距離感だと感じました。
この日は砂浜から出発し、約500m沖で竿を垂らしました。
釣果は2匹と控えめでしたが、先生が「さばくのが面倒」と笑いながらヒラメとキジハタを譲ってくださり、その夜は自宅で豪華な食卓に。
実は、魚をさばくのも今回が初めて。YouTubeを片手に悪戦苦闘しながらも、なんとか刺身と煮付けを完成させました。
自分で釣り上げ、調理し、味わう。その一連の流れを体験してみると、改めて「食」という営みの原点を感じます。便利な時代だからこそ、こうした“手間をかける時間”の尊さを実感しました。


日々の仕事では、どうしても“効率”や“成果”を優先しがちです。しかし、自然の中で五感を研ぎ澄まし、時間を忘れて過ごしていると、ふとした瞬間に思考が整理され、心がすっと軽くなる感覚があります。
そんな時に仕事のことを思い浮かべると、不思議と新しいアイデアや面白い発想が次々と湧いてくることがあります。新しいことに挑戦するには、エネルギーも時間も必要ですが、未知の体験は確実に脳を刺激し、視野を広げてくれます。
この歳になっても、なお新たな世界に触れることの大切さを、しみじみと実感しました。
今回のSUPフィッシングは、単なるレジャーではなく、「今ここにいる自分を感じる」ためのかけがえのない時間でした。ご案内くださった先生には、改めて心より感謝申し上げます。
SUPを自分で購入するかはまだ検討中ですが、少しハードルが高いため、まずは釣り道具一式を揃えました!
どうせ始めるなら中途半端ではなく、“誰かにその魅力を伝えられるほど”まで極めたいと思っています。これからは、ゴルフだけでなく、海の上でも“学び”と“癒し”を得られる時間を大切にしていきたいと思います。
当日は天候に恵まれ、穏やかな海で安全に楽しむことができました。ただし、SUPは自然を相手にするアクティビティです。風や波の状況によっては、流されたり転覆するリスクもあります。
もし挑戦される方がいらっしゃれば、必ず経験豊富な方の指導のもとで、「安全第一」で楽しんでください。きっと、日常では味わえない“心の静けさ”と“発見”が待っています。
